みなさん、こんにちは〜。
 姫様のお勉強をお手伝いしています、アイシュです〜。
 歴史のお話をこれからしようと思うのですが、姫様はいつも、ぼくの話を聞くと眠気を催してしまいます〜。
 今日の授業も半ばにして夢見心地。
 どうして2人きりの部屋で、面と向かっているのに居眠りできるんでしょう。
 ぼくには信じられません〜。
 助っ人に来てくださると約束していただいたシオン様も、さきほど、このご様子を見るなり急用ができたとかで、帰ってしまわれました〜。
 ぼくにもわかります、そのお気持ち〜。


 …………はぁ〜。
 姫様にとても関係のあるお話だったんです、今日は。
 しがない宮仕えの身。予定の時間だけはきっちり過ごさないといけませんから、姫様のかわりに、ぼくのお話を聞いていただけないでしょうか。
 お願いします〜!
 歴史の勉強とはいっても、眉を寄せて、しかめっつらではいけません。
 お茶などを用意して、ゆったりとした気分でいきましょう。
 姫様のようにリラックスしすぎてもいけませんよ〜。