|
|
「ワーランド」とはワールドとランドを合成して創った言葉で惑星の名前でもあり、惑星の表面積の3割を占める、巨大大陸の名前である。
大陸がひとつのままなのは、この惑星が、かなり若い事を意味している。
クラインやダリスがかつて栄え、後に魔法学園の創立されるカダローラは、小さな島国で大陸と対極に位置する。
緯度としては温暖。
惑星ワーランドの7割は海で、極地を除けばカダローラ島は大洋上唯一の島。
惑星の名前が大陸の名前と同じなのは、この星が大陸の文明を中心に発展してきた為である。
カダローラは、常に魔法の結界の中にあり、長い間、鎖国に近い状態だった。
しかし、科学が進んだ大陸文明は、大陸の暦で20世紀前半に戦争によって滅び、この戦争の影響で有史以前から惑星環境をコントロールしていた「巨木」に異変が起こる。
温暖化がゆるやかに進みはじめ、大陸では内陸部の砂漠化や海水面の上昇によって、沿岸部の戦争で廃墟になっていた大都市は海に沈み、生き残った人々はカダローラ王国の援助により再建への道を歩み始めた。
こうして、歴史の片隅でひっそりと、古代から独自の魔法文明を築き上げていたカダローラ王国が、ワーランドの歴史に初めて重要な位置を占めることになる。
大陸との交流はカダローラ王国にも影響を与え、裕福な商人を中心に社会が大きく変わっていく。 |
|