これでいいか?俺に惚れたのかい?そ〜だろそ〜だろ

闇を纏い、闇に沈み、闇を従える
その心は風の如し、何者にも囚われぬ
獅子の道を整える先鋒
望むるは、獅子が王冠を戴く時
忠誠ゆえか、朋の為か、血を被る
封印せし魂の光
蒼き魔王を捕らえ得るのは、光か、力か・・・

ダイアモンドは四月の誕生石。意味は永遠の絆。清浄無垢。別名金剛石。心正しき者が持てば、絶対の加護と幸運を齎す石です。

Man consideration

 宮廷筆頭魔導士シオン・カイナス。家柄、経歴、実力と、全てにおいて次世代のbQと言える人物です。
 容姿は↑御覧の通り。本性なのか計算ずくの演技なのか、怠け者の女誑しを自認しています。
 王宮の知恵袋的存在というのは、裏を返せば非常用の問題処理係。
 鋭く、聡い、抜け目の無い狼が、良く似合います。
 まあ時代劇的お約束として、隠密の頭は庭弄りをやたらにするので、その方面の闇の部分を強く持っているのは、彼にまつわるイベントの数々で判るというもの。
  性格は自信過剰で傲岸不遜。幼馴染で親友の皇太子を、人前以外では「セイル」と愛称をつけて呼び捨てる。よっぽどの場所で無い限り敬語なんて使わない。言ってみれば、封建社会に育ちながら、身分意識の低い人物です。
 だからこそ、自ら社会生活を放棄しているイーリスと気が合うのでしょう。
 でも、彼の内面は、かなり優しく、ナイーブなのではないでしょうか?
 上官殺しという汚名を甘んじて受け、その理由が、恨み易い者を恨む事で、生きる張りになれば良いなどというのです。
 女誑しの風評も、何らかの慰めを求めた結果なのかも知れません。
 そして、キールに目を懸けるのも、自分の弱さを頑なさで護る青年に、自分と通じる部分を見ているからなのかも知れません。
 本人に聞いても、素直にそうだ何て言わないでしょうけどね。
 ナイーブなくせに、自分の強さを過信しすぎているんです。まったく、難儀な男です。
 実のところ私見としては、シオンほど儚げに見えるキャラクターはいないんです。
 彼は根無し草の本質を持ちながら、殿下を支えて精一杯つっぱっている人物に見えます。


 そして、なぜ儚いかといえば、彼は、自分を大事にしない人間だからでしょう。
 自分も他人も、平等に道具として使ってしまう。
 他人に嘘を吐くように、自分も騙せばいい。
 そんな事を平然と言う男です。
 だから、ディアーナの優しさでも、シルフィスの純粋さでもなく、メイの力強さを加えてやりたくなるんでしょうね。
 メイならシオンを守ってくれる。そんな気がします。
 ちなみに、芽衣での登場シーンで、芽衣の経歴を殿下への報告書か、アイシュから聞き出したので知っているのだろうとディアーナが言っています。彼もそれを肯定していますが、これは嘘も甚だしい。
 クラインの魔導士の筆頭に居る彼が、魔法研究院での出来事を知らないはずはありません。なぜならば、キールが報告書を上げる人物こそ彼なのですから。そして、殿下に報告書を計上するのは、彼の仕事です。
 よしんばキールが彼を面倒がって、直接皇太子へ計上したとしたら、むしろキールの越権行為として、責任問題になります。第一、キール以外からも報告書が上がっているはずです。
 つまり、彼が知らないと言う場合は在り得ない。
 花束を持ってくるなどという用意周到さから見ても、かなり前から芽衣に目をつけていたに違いありません。
 テーマ曲は「嘘」 嘘で身を護りつつ、真実を求める狼。

ダイヤモンドの光を潜って、お帰りください

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