風を謳い、時を紡ぐ
爪弾くは妙なる言の葉
闇からの誘いへ幽けき微笑を返し
夢を奏でる
漂白の明日を望むは、空を逝く禽の如し
イーリス・アベニールは、趣味で吟遊詩人をしているらしい、そのくせ現実的で経済観念に厳しい、捕らえどころの無い人物です。
容姿は↑御覧の通り幻想的な美青年。口を開けば見えない毒矢が飛び出します。
現在は無国籍らしく、過去も経歴も不明。
シオンと悪友である事と、物の怪憑きの家系いうのが、彼自身の唯一の情報です。
自分が詮索されたくないので、相手の詮索もしないと公言する度胸の良さ、あくまでも自分のスタイルを貫く行動は、意固地を通り越して、芸術家の生き方そのものと言えるでしょう。
彼のエピソードは、儚さを感じさせるものですが、彼自身のイメージは、歌を詠う小鳥と言うよりは、むしろ猛禽類に近いと思います。
静かで抜け目の無い梟を連想します。
漂白を楽しむ彼の人生には、確固たる未来は必要ない。漱ぎに口を濯ぎ、石を枕にする。
彼の場合ですと、石で口を漱ぎ、漱ぎを枕に至かねませんが、それもまた、気に入った生き方なのでしょう。
テーマ曲は「流れゆくままに」 彼は風の中の住人なのかも知れません。
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カーバンクルスの光を潜って、お帰りください
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